2021年衆議院選挙の取り組み
第49回衆議院選挙と今後の取り組みについて
2021.11.14 (文責 IY)
【経緯】
1.本年9月8日、野党四党(立憲民主党、日本共産党、社会民主党、れいわ新選組)は、衆院選挙に向けた野党共通政策を合意(政策合意)。その政策合意を着実に推進するため、9月30日に野党2党(立憲民主党、日本共産党)が自公政権後の政権協力で合意(政権合意)。
立場・事情の違いを互いに理解・尊重し、政治の転換を求めて国政選挙における野党共通政策を共有・合意したことは、これまでにない動き。
2.これら合意は、4つの政策目標(安保関連法制廃止、原発再稼働反対、人間の尊厳の擁護、平和憲法を守る)を持つ「つなぐ会@愛知7区」(以下『会』)と一致。会は立憲野党の共闘と、当選可能性を高める愛知7区での統一候補実現働きかけ、を再度確認。
3.2020年10月開催した「立憲野党との懇談会」を皮切りに、同年12月に立憲野党立候補予定者2名との「意見交換会」を実施。併行して世話人会では、市民連合から立憲野党への15項目政策提案内容を学習・協議。
4.2021年2月と4月、「立候補予定者との懇談会」をそれぞれ開催。その間、立候補予定者へ要望書、立憲民主党愛知県連合並びに日本共産党愛知県委員会へ要請文書を複数回提出。両陣営担当者への訪問面談、電話による要請も随時実施。
5.9月上旬、会として「今秋の衆議院選挙に臨む当面の方針」を発信。統一候補実現に向けて働きかけること、誰が統一候補者になっても立場の違いを尊重して全力を尽くすこと、を確認。7区各地で小集会・学習会、スタンディング、街頭活動、チラシ作成配布など、適時実施。
6.しかし立憲野党統一候補は、実現されず。10月19日、立憲民主党から森本和義さん、日本共産党から須山初美さんが立候補者として公示。
7.公示日翌日(10月20日)、会は、新設された別団体「市民がつながる会」主催の『市民と野党の共闘でいのちと暮らしを守る政治を 市民のつどい』に協力。集会の目的は、①いのちと暮らしを守る、②選挙に行こう、③政権を変えよう、④市民と野党が一緒になって、の四点。会関係者はじめ7区市民に呼び掛け、125名が参加。政策実現のための政治活動に協力。その他、会としての選挙運動は行わず。それぞれ個人の立場・考え方によって工夫しながら行動した。
【選挙結果】
当 144,725 鈴木淳二(63)自前❻比 公
88,914 森本和義(55)立元❶比
30,956 須山初美(43)共新
(7区投票率59.54% 全国投票率55.93%)
*以下は、個人の振り返りメモ
① 立憲野党4党の政策合意、立憲野党2党の政権合意は、評価できる。衆院選挙後の野党間で動きが出てきているが、立憲野党共闘をより発展させる取り組みが急務。
② 衆院は、改憲勢力(自民/公明/維新)が三分の二を超え、四分の三近くになった。これを危機として受け止め、平和憲法を守るための取り組みを強化したい。次回参院選で「ねじれ」をつくることを当面の目標とする必要あり。
③ 衆院で絶対安定多数を得た自公与党政権は、原発ありきの第六次エネルギー基本計画の推進も進めるであろう。原発再稼働に反対し阻止するための取り組みも、強める必要あり。
④ 投票率、前回より多少上がったとはいえ、60%にも達せず。次回参院選でどのような取り組みを会としてするか/できるか、考えたい。
⑤ 7区において立憲野党統一候補が実現できなかった要因を総括し、結果/事実を受け止め、今後に活かしたい。要因総括のポイントとしては:
・政党側の問題
・会の政党への働きかけ
・会の地域への働きかけ
・会の地域での活動
・会の組織(役員、世話人会、事務局体制)
・その他(どちらが統一候補になっても当選可能性低いとのあきらめ等)
2021年10月20日 市民と野党の共闘でいのちと暮らしを守る政治を 市民の集い
参考資料 立憲民主党と日本共産党との政権協力合意(2021年9月30日)
立憲民主党の枝野幸男代表と日本共産党の志位和夫委員長は、30日、国会内で会談し、次の総選挙において自公政権を倒し、新しい政治を実現することなどに合意しました。 会談では、冒頭、枝野氏が、総選挙での両党の協力について3点を提案したのに対して、志位氏は、「全面的に賛同します。枝野代表の決断に敬意を表します」と応じ、両党の公式の合意として確認されました。
■党首会談での合意事項
両党は以下の点を協力することで合意した。
1、次の総選挙において自公政権を倒し、新しい政治を実現する。
2、立憲民主党と日本共産党は、「新政権」において、市民連合と合意した政策を着実に推進するために協力する。その際、日本共産党は、合意した政策を実現する範囲での限定的な閣外からの協力とする。
3、次の総選挙において、両党で候補者を一本化した選挙区については、双方の立場や事情の違いを互いに理解・尊重しながら、小選挙区での勝利を目指す。
2021年10月20日
@愛知7区の第49回衆院選挙に臨む方針
「市民と野党をつなぐ会@愛知7区」(「@愛知7区」)は、いのちと暮らしをまもる政策を、市民と立憲野党が共同して実現する活動に、2016年から取り組んできました。
@愛知7区は、次の第49回衆議院総選挙において、政策を共有できる候補者に統一されることをかねてより要望し、立憲野党との懇談会や申し入れを重ねてきました。 また、「だれが統一候補者になっても、だれもが応援する」ことを目標に、立候補予定者との話し合いをつづけ、信頼関係を築いてきました。
全国では、共同への立憲野党間の合意は、急速に進みました。 さる9月8日には、立憲民主党・共産党・社民党・れいわ新選組が、「全国市民連合」が提言した6項目の「共通政策」に合意しました。 立憲野党の間では、政策上の大きな違いは無くなりました。 また9月30日には、立憲民主党と共産党との間で、「新政権」において共通政策を着実に推進するために、日本共産党は限定的に閣外から協力するという、政権協力合意が成立しました。 このような政権協力合意は、歴史的に見ても画期的なものです。 こうして、全国289の小選挙区のうち、210以上の選挙区において、野党1)の候補者が一本化されました。「ガラス細工」と言われながらも、ギリギリまでの努力が続けられた成果です。
ところが、この愛知では10選挙区で一本化されたものの、愛知7区を含む5選挙区では、立憲野党から複数の候補者が立つことになりました。 私たちの努力と願いが届かなかった、とても残念な結果です。
しかし、2015年の安保法制への反対運動から高まった、市民と野党の共闘という運動は、まだ数年の歴史しかありません。 これからも、政府を変え、新政権ができた後も続く、長い歩みの途中でひと時の足ふみが起きてしまいました。
今回の総選挙では、市民はそれぞれの立場や信条にしたがって行動することになりますが、一人ひとりの自・公政治を変える行動で、私たち市民は決してあきらめないことを示そうではありませんか。
@愛知7区共同代表 池住義憲、粥川ひろみ、吉田圭吾
1)立憲民主党、共産党、国民民主党、社民党、れいわ新選組および一部無所属を含む。
2021年8月26日
@愛知7区の選挙に臨む当面の方針
@愛知7区は、「安保関連法廃止」「原発再稼働反対」「人間の尊厳の擁護」「平和憲法を守る」4つの政策目標を掲げ、また全国市民連合の政策要望等にも賛同し、市民と立憲野党が共同して実現する活動を、2016年から続けてきました。@愛知7区は、来るべき総選挙において、これらの政策目標等を共有できる候補者に統一されることを、かねてより要望してきました。さらに今、コロナ禍から人々の命と暮らしを守るという一致点で共闘する、救国の政府とでもいうべき政権を、あらゆる違いを乗り越えて、つくることが求められています。
現在愛知7区では、二人の立候補予定者が活動を続けています。@愛知7区は、誰が統一候補者になっても、誰もが応援できるように信頼関係を築くことが重要と考え、立候補予定者の考えや人柄を知り、要望を伝える活動を重ねてきました。こうしてどちらの立候補予定者も、4つの政策目標などの基本的な政策で一致できることが、明らかになりました。
@愛知7区は、一日も早く立候補者を統一していただき、関係団体・組織と協力して、当選をめざしたいと考えています。@愛知7区は、この統一に最後まで努力し、統一候補者と立憲野党が勝利するために、全力を尽くします。
今秋、衆議院選挙が実施されます。@愛知7区は、誰が統一立候補者になるにしろ、当選するためには、立場の違いを尊重しながら、できる限り多くの人々や各組織の力を結集することが不可欠だと考えます。そのような市民と野党の共闘のつながりを具体的につくることが、@愛知7区の役割であると考え、この役割にふさわしい選挙運動に取り組みます。
しかし、候補者統一の協議が、ギリギリの遅い時期になることが想定されます。残された時間も、現実的な選択肢も限られてきています。@愛知7区は、統一がどうなるか決まるのを待つのではなく、今個人の考え方と立場によりそれぞれ工夫しながら、多くの人が結集できる体制を準備するために、立候補予定者や関係組織と、政策実現や具体的な運動の進め方などについて、協議を始めることが重要です。
さらに、政党間の協議がどのような形になったとしても、人々が政治と社会の変革について考え参加すること、具体的には選挙で投票することの重要さを、訴えることが必要です。@愛知7区は、この活動に取り組んでまいります。