参考資料

参考資料     市民と野党の共闘の歴史・抄

                                   2021年12月sy

1章 共闘運動の新しい発展の歴史・概観

 「革新統一」の時代 ~1970s ⇒ 革新統一の後退、 「共産党を除く」時代 ~1990s~ 

  ⇒ 共産党が一方的に選挙協力する試み 2005頃~ ⇒ 新しい市民運動2015~ ⇒

 「共闘運動・共通政策・選挙一本化 + 政権協議」が一体となった共闘へ、

                               過渡期時代 2016~

2章 共闘の歴史の年表

1980.1  社公連合政権構想、いわゆる「社公合意」

    社共共闘・革新統一の路線は崩壊。

    社・公・民社による共産党排除路線へ。「共産党を除く」時代へ。

    しかし 社・公共闘の成果は限定的=1980.6 衆院選挙 22当/43区、参院選挙9当/25区。

  1981.5 「全国革新懇」結成 = 共産党中心の統一戦線運動。

    革新懇の「三つの共同目標」=「1経済… 2憲法… 3日米安保条約をなくし

    非核・非同盟・中立の平和な日本をめざします。」

  2004.6 「9条の会」結成

1987.4  国鉄分割民営化 「国労つぶし」=労働運動の分断攻撃の典型

1989.11 「日本労働組合総連合会」(連合)、「全国労働組合総連合」(全労連)の結成

1996.10 小選挙区制による衆議院選 

1999.10 自民・自由・公明の連立政権 

      政権側の合従連衡は終息に向かう一方、「多弱野党」へ

  2000.6衆院選 自233・公31・保7、大きな成果なし。民主127。共産20当/300人/300区。

  2003.11 衆院選 自237・公34。民主177。二大政党化。共産9/300/300

  2005.9 衆院選 自296・公31。民主113敗北。⇦「小泉劇場」+自公の選挙協力が効果

      共産9当/275人/300区 ☆共産党全区擁立を変更、一方的に協力する戦術の始まり

  2007.9 共産、「すべての小選挙区での候補者擁立をめざす」方針を変更。

  2009.8 衆院選 自119・公21。民主308。共産9当/152人/300区。

      民主党大勝利 ⇐自民の失政+野党の戦術的な選挙協力

       = 民主は社民、国民新などと戦術的な選挙協力。共産は一方的な協力。

2009. 9 民主党政権誕生

2012.12 衆議院選、民主党惨敗、民主党政権崩壊

     ⇒ 自公等325/480 2/3確保 ⇒ 第2次安倍内閣成立 

     自294・公31、民57、維54、み18、共産8当/299人/300区=一方的協力はせず

 以後、新党ブーム「維新」など「第3極」は離合集散するも一定の支持

2013. 7 参院選、自公135/242 2/3は届かず ⇒安倍「長期安定政権」の始まり

自+31、民-27、公+1、み+5、維+6、生-6、

        共+5当/46人/73区 = 産は一方的に協力するが、民主惨敗

2014.12 衆院選、自公326/475 2/3の圧勝

     自295・公35、民73、維41、共産21当/292人/295区 = 共産党は一方的協力せず

      「オール沖縄」の勝利 ⇒ 選挙での「一致点共闘」の可能性を示す。

2015~ 安保法制、憲法改正などの安倍強権政治にたいし、新しい市民運動 

   2015.9 共産党「戦争法廃止の国民連合政府」のよびかけ = 安保条約棚上げ

2015~ 一致点での共闘運動の始まりと共闘(運動・政策・選挙)の発展

  2015.12「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」(市民連合)結成。

   この時点で共産党は「戦争法廃止の国民連合政府の実現」と表現、暫定的な政権の構想か?

2015.12 民主党への一方的な協力戦術をとることについて、

「参院選が接近するなかで市民が求める野党共闘をなんとか発展させたいと判断した

ことに加えて、選挙での勝利という共通の成功体験を作るとともに、選挙を一緒に

戦って信頼関係を構築していくことが、政権への道を開くことにつながると考えた」

(共産党志位)

2016.2 民主、共産、維新、社民、生活の党首会談、安保法制の廃止等四項目の「合

 意」「国会における対応や国政選挙などあらゆる場面でできる限りの協力を行う」

      以後、補選や地方選での多様な共闘が紆余曲折しながら進む。

2016.3 民進党結党。 民主党と保守系の維新の党の合流で、野党共闘は混迷。

  2016.10「野党共闘は続けるが、次の衆議院選挙については綱領の違う党とは連立しない」(蓮舫)

   保守系議員の民進党離党相次ぐ。以後民進党系の離合集散続く。

   のちに(2018.5)立憲/国民に収束。

2016.6 市民連合の「政策要望書」に民進、共産、社民、生活各党首が署名。

2016. 7 参議院選、統一候補 ⇒ 11当選/32区一本化

       32=無16、民進15、共1 当選11=民進7、無4 …民進が利益

 歴史上初めて、共産党を含めた全国での選挙協力! 4党=民進・共・社・生

全国・国政レベルで、政策協定を結んで、反安倍の4野党が、選挙協力。

しかし自公146/242 維新等加えて2/3超え ⇒ 安倍改憲の最大の危機

      … 共産がおろす形の一本化が中心。相互支援は弱く「本気の共闘」(共産)にならず。

2016.11 つなぐ会@愛知7区の発足

   「下記4点を選挙公約とする人の当選のために、必要かつ適切な活動を呼びかける。

    ・安倍政権下での改憲に反対、安保関連法廃止を目指す、原発再稼働反対、

    個人の尊厳の擁護を目指す」

2017.1 共産党大会「「共通公約・共通政策」「相互推薦・相互支援」「政権問題

    での前向きの合意」」による選挙協力・野党共闘 ⇒「一方的に降ろさない」

2017.3 維新の党を吸収合併して民進党。執行委員会で「共産と連立を組むこと

     はあり得ない」と確認した(4.28)。

2017.9  民進党解党(党首前原)、「非自民・非共産」の希望の党へ合流の動き。

2017.10 衆議院選。 混乱の中で立憲民主党結党。

       立・共・社が市民連合の政策要望に回答する形での 統一候補。

         共産志位「非常事態のもとで、一方的に候補者を降ろしてでも共闘を

        成功させることを優先する」

      ⇒ 選挙前38➡統一候補69当選/249区で統一/289選挙区中

          (注-共産党発表、統一249には希望の党含まず。)

    自284・公29、立55当/63人/289区、希50/198、維11、共産12当/206人/289区

    社2当/23人。

   注:共産党は21⇒12惨敗。2017.12中央委員会「次の参院選では、過去2 回のような

     一方的な対応は行いません」、「豊かで魅力ある共通公約をつくる」「本格的な

     相互推薦・相互支援の共闘を実現する」「政権問題で前向きの合意をつくる」

2017~  選挙後、立憲・国民・共産・社民・社会保障を立て直す国民会議の院内共闘進展

2018. 3 自民党大会改憲4項目を報告

       (自衛隊明記、緊急事態条項、合区解消、教育無償化)

2019.1  立・国・共・社会保障を立て直す国民会議・自由・社、6党首会談において

    「立憲主義の回復」「参議院選挙に際し、安倍政権打倒をめざし、32の1人区全ての

    選挙区において、…速やかに候補者一本化のための調整を図る」等の合意。

2019. 7 参院選、全国レベルでの政策協定を結んで統一候補 

  2019.5 市民連合の要望書に対して、「上記要望を受け止め、参議院選挙勝利に向けて、

      ともに全力で闘います。」と、4党1会派各党首が署名。

   ⇒ 10当/32(1人区)、自公141/245 維新等加えても158参議院で2/3切れ

安倍改憲最大の危機を乗り越えた

   32 = 無18,立7,国6,共産1。注-共産2人が無所属で立候補。10当=無8,立1,国1

2019.8 共産党が立憲、国民、「社会保障を立て直す国民会議」、れいわ対して、

    野党連合政権に向けた話し合いの開始を呼びかけ。

      志位「政権交代を実現させようというところまでは一致が得られた」。

2020.9.4 立憲民主党・国民民主党・社会保障を立て直す国民会議、無所属フォーラム

    の2党2グループが合流して、新しい「立憲民主党」を結党

2021.4.27 立憲は共産・国民とそれぞれ党首会談、衆院選に向けて連携を確認。

2021.9.8  立憲・共産・社民・れいわ、「共通政策」合意。

  …「下記の政策を実行する政権の実現をめざすことを求める。」「上記政策を

      共有し、その実現に全力を尽くします。」

2021.9.30 立憲・共産党首会談 「限定的な閣外政権協力」合意

2021.10.18 共産党候補者名簿発表。野党が統一した選挙区を213人/289区と発表。

   213=立民161、共産34、国民7、社民6、れいわ1、無所属4

*追記2021.10からの経過

2021.10.30 衆議院選挙結果 自261、公32、立96、共10、国11、社1、れ3、維41

     注-投票日現在、その後追加公認等による移動がある。

2021.11.4 (毎日) 「(連合)芳野氏は、衆院選で共産党と連携した立憲民主党に対し、『組合員の票が行き場を失った。共産との共闘はあり得ず、今後もそこは引き続き立憲に言う』」

2021.11.30 泉健太氏、立憲代表に。

2021.12.16 (産経) 「連合が衆院選総括『野党共闘は共産社会実現の手段』 連合は16日、先の衆院選に関して『共産党との関係が構成組織が一丸となって戦うことの困難さを増長させた』などとする総括をまとめ、公表した。」「共産が掲げる『野党共闘』は『綱領に基づく統一戦線の1つの形であり、共産主義社会実現のための手段であることは明確だ』と強調した。その上で、『共産主義社会の実現を目指している勢力から、『野党共闘』の足を引っ張るなと批判されるゆえんは全くない』としつつ、『共産を含む野党共闘にはくみしないとの考え方を組織内部に徹底できたかは課題が残る』と振り返った。」

2022.1.9 (日経) 「立民・泉氏、共産党との政権協力否定『想定にない』 立憲民主党の泉健太代表は9日のNHK番組で、同党が政権を取った場合に共産党との協力関係の構築を否定した。『立民の政権を構成する政党には共産党は想定にない』と強調した。2021年の衆院選前、当時の枝野幸男代表は共産党と政権交代時の関係について『閣外からの協力』を受けると合意した。泉氏は代表就任後、合意について衆院選後は存在しないとの認識を示していた。泉氏は同番組で『立民は日米安保や自衛隊、皇室制度を是とする政党だ』と強調した。同問題で政策が異なる共産党との協力は難しいとの見解を示した。今夏の参院選に向けた野党間の協力は必要だと説いた。野党の候補者に関して『1人区で一本化を図る努力を続けていきたい』と話した。」

2022.1.27 立憲「第49回衆議院議員選挙総括」「1対1の構図となる選挙区をより多く作った結果、前回比における小選挙区当選の増加を得るなど一定の成果はあったものの、想定していた結果は伴わなかった。また、比例代表においても得票が伸びず、23議席減となった結果も踏まえると、選挙戦における全体的な戦略の見直しを図っていく必要がある」

2022.5.11 (朝日)「立憲民主党の泉健太代表は11日、東京都内で講演し、共産党と昨年結んだ政権枠組み合意について「我々は『白紙』とすでに言っているが、折り合いがつかず『横に置く』ということになった」と述べた。両党は参院選で候補者調整を進める方針だが、あくまで選挙戦術上の協力にとどまると強調したものだ。」

2022.6.9 国民民主党、内閣不信任決議案に反対

2022.6.18 (時事) 「野党は主導権争い 1人区で、立民などが野党候補を一本化して自民党との一騎打ちの構図に持ち込めそうなのは、わずか11選挙区にとどまった。直近2回の参院選では、野党は1人区全てで統一候補を擁立しており、野党共闘はこれまでの姿から一変した。野党各党には党勢拡大を優先する姿勢が目立つ。選挙区候補を積極的に擁立すれば、比例票の掘り起こしが見込めると判断。立民、共産両党による候補者調整の枠組みには、共産党と距離を置く国民民主党、日本維新の会は加わらなかった。」

3章 2021総選挙の結果


全国総括票    注-投票日現在、その後追加公認等による移動がある。

愛知県での共闘の効果

投票結果7区 総括票

7区自治体別

共闘の効果・愛知県の主な選挙区の与党対立憲野党の増減


20220718 読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/column/20220714-OYT8T50030/2/